2013年7月11日木曜日

妊娠中のむくみ(浮腫)の原因と解消法!


妊娠中、むくみ(浮腫)を経験する妊婦さんは30%にのぼると言われています。

特に妊娠後期は、多少なりとも、むくみが見られる妊婦さんが殆どのようです。


◆妊娠中のむくみ(浮腫)の原因◆

妊娠中は、女性ホルモンの作用により、
皮下組織により水分が溜め込まれるようです。

特に妊娠後期は、胎盤を通してお腹の赤ちゃんに沢山の栄養を運ぶ必要がある為、
通常よりも血液量が増加します。
また、血管の通りを良くして赤ちゃんに沢山の血液を運べるように、
血液中の水分量も増加します。
その為、むくみやすくなるようです。

さらに、妊娠後期ともなると、子宮はかなり大きくなり、
血管や足の付け根にある鼠径リンパ節(ソケイリンパセツ)を圧迫します。
それにより、下半身の血液が心臓の方に戻りにくくなるため、
特に足がむくみやすくなるようです。


夕方ぐらいからむくみの症状がだんだん酷くなりますが、
ベッドに入り、朝目覚めると、
むくみは解消されている場合が多いようです。

ですから、殆どの場合、さほど心配のいらないものですが、
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の可能性がある場合があるので
注意が必要です。


<妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)の可能性がある場合>

○血圧が高くなる。
タンパク尿が出る。
体重が週間に450グラム以上増加した。
尿の量が減少した。
早朝からむくみがある。

以上の場合、速やかにかかりつけの産婦人科医に相談してください。

たんぱく尿や高血圧を伴ったむくみの場合は、妊娠中毒症が疑われます

妊娠中毒症になると、お腹の赤ちゃんへ十分な血液が流れなくなる場合があります。
重症化すると、赤ちゃんが十分な栄養や酸素を受け取れなくなって発育が遅れます。
最悪の場合、赤ちゃんが子宮内で仮死状態になることもあるようです。


~妊娠中のむくみ(浮腫)を助長させる原因~

◎塩分の摂り過ぎ
冷え・・・血液の循環が悪くなる
運動不足・・・つわり等で動けない
同じ姿勢でいる・・・血液が滞る
衣服の締め付け・・・下着や靴下などがむくみの原因となることもあるようです。
体重増加
睡眠不足・過労
ストレス
カリウム、ビタミンB1、カルシウム不足



◆妊娠中のむくみ(浮腫)の解消法◆

①きちんとトイレに行く


②塩分を控える

できるだけ、1日8グラム以内(小さじ1強)に抑える

減塩のコツは、
塩の替わりに、お酢やレモンで味付けをする。
香辛料やだしをきかせる
しょうゆやソースは小皿にとる。ラーメンやうどんの汁は残す


③むくみ解消に効く食材を摂る

カリウム

体内にナトリウム(塩分)が過剰に残ると水分が溜まりやすい体になります。
カリウムは余分なナトリウムを尿として排泄させる役割があります。


<カリウムを多く含む食品>

りんご、バナナ、キュウリ、ナス、小豆、パセリ、納豆、海藻類、パセリ、よもぎ、アボカド、ゆりね、大豆、小豆、枝豆、やまといも、里芋、いんげん豆、さつまいも、にんにく、ほうれんそう、モロヘイヤ、かぼちゃ、レタス、ジャガイモ、
鰹節、かんぱち、あゆ、たい、あじ、

カリウムは水溶性なので水に溶けやすい特徴があります。

野菜の場合は煮物よりもスープにして煮汁まで食べる方が多く摂取できます

おすすめ!
小豆を、水だけで煮込み、煮汁まで全て食事替わりに摂ると効果が高いです


<利尿効果のある食品>

アスパラガス、キュウリ、ゴボウ、セリ、ヤマノイモ、サクランボ、スイカ、ナシ、
ブドウ、メロン、モモ、リンゴ


<むくみ改善効果のある食品>

カキ、サクランボ、スイカ、ナシ、メロン、リンゴ


④リンパマッサージ

リンパの流れに沿って、マッサージします。
余分な水分と老廃物が流れ出していきます。腹部のマッサージは避けましょう

お風呂あがりが効果的です。


先ず、膝の裏にある “膝窩リンパ節(しっかりんぱせつ)”を圧迫したり揉みほぐします。
その後、足首の方から膝に向けてマッサージをします。

ふくらはぎには 承筋(しょうきん)承山(しょうざん)委中(いちゅう) 
というツボがあるので、そこを意識的に押すようにするといいでしょう。

内腿のリンパ節は足の内側の付け根に、“鼠径リンパ節(そけいりんぱせつ)”がありますので、そこを、圧迫したり揉みほぐします。

内腿には 肝経(かんけい)脾経(ひけい)腎経(じんけい) という経絡が流
れていますが、子宮にもつながっている経絡なので、手で拳をつくり軽く内腿をほぐす
ようにすると、お産も楽になり、足が軽くなるようです。

足の甲がむくむ、“象足”の場合は足首をよくほぐしてあげるといいでしょう。


⑤シャワーではなく、湯船に浸かる

ぬるめのお湯に浸かり、湯船の中でのマッサージは効果的です。


⑥足浴(足湯に浸かる)をする

下半身の血行促進


⑦夜寝るとき少し足を高くして横になる

足の下にクッションなどを置いて寝る


⑧たっぷり睡眠をとる


⑨ストレスをためない


⑩長時間同じ姿勢をとらない

すわったまま、立ったままなどは避けましょう。


⑪疲れを感じたら横になる

体を横にしていれば、とくに下肢の血液循環がよくなります。


⑫締め付けない服装

ゆったりしたワンピースがいいですね。下着・靴下もゆるめのものを。


⑬むくみ解消ソックス

冷えを予防しながらむくみも解消!体を締め付けない物を選びましょう。
就寝時用、ふくらはぎ用、太ももサポートタイプなどがあるようです。


⑭ウォーキング

自分のペースで無理をしない。


⑮水中歩行・マタニティースイミング・アクアビクス


2012年12月15日土曜日

妊娠中の運動で妊婦さんが注意すること!



妊娠中の運動は、どの程度までやっていいの?」
と疑問に思っている妊婦さんは多いようです。


それは、妊娠週数によっても変わってきます。
そして、妊婦さんの体の状態・その時の体の調子によっても変わってきます。
また、妊娠前の妊婦さんの運動量・運動経験によっても変わってくるようです。


妊婦さんそれぞれの状況より違いますので、
基本は、かかりつけの産科の医師にお伺いをたてることです。

「どの程度まで運動をしていいのか?」「どんな運動がお勧めなのか?」
「こんな運動をこのようにやりたいが大丈夫か?」
などを、具体的に詳細に聞くのが一番いいでしょう。


そしてもう一つは、妊婦さんのその時の体の調子と相談しながら、
妊婦さんの体の声をききながら行うのがいいでしょう。

決して無理をせず、適度に休みをいれながら・・・、
そして、お腹が張ってきた、腰が痛くなってきたなど、
体調の変化を感じたら、すぐに運動を中止することが肝要です。


ここでは、一般的に良いとされている運動についてご紹介します。


妊娠初期の場合は、なるべく無理なく過ごすことがとても大事になってきます。
妊娠初期は、赤ちゃんが不安定な状態で流産しやすい時期です。
おすすめの運動は、軽いウォーキング・軽い散歩です。

外の景色を見ながらの散歩は、気分転換になり、とても気持ちのいいものです。
しかし、寒い時期は、体の冷えにも注意が必要です。十分な防寒対策をしましょう。

また、暑い時期は、昼間の散歩は避け、早朝などにするようにしましょう。
妊娠中は紫外線によりシミが出来やすい状態にありますので、日焼け対策も必要です。

寒い時期・暑い時期は、家の中でのウォーキングマシーンもいいですね。
その際、無理をせず、低速で行うようにしましょう。

散歩は、歩幅を大きくするだけでも、同時間の運動量が違ってきますので、
意識的に歩幅を大きくするといいようです。



妊婦さんも安定期に入ると、色々な運動ができるようになります。
妊娠16週ぐらいからは、マタニティーヨガ、
妊娠20週ぐらいからは、マタニティースイミングも始められるようです。


つわりも治まって食欲旺盛になってくると、体重増加が問題になってきます。
太り過ぎは、妊娠高血圧症候群になりやすく、難産の原因にもなります。
ですから、むしろ、適度な運動が必要になります。


安定期からでもやはりウォーキングはいいようです。
姿勢良く、なるべく大股で、少し早足もできるようになります。腰痛にもいいようです。


その他妊娠中の運動としては、
ストレッチ、マタニティビクス、マタニティエアロ、
マタニティベリーダンスもいいようです。
お住まいの地域の母親学級に参加すると、妊婦体操や呼吸法を教えてくれます。


全体的に妊娠中は、有酸素運動が一番いいようですが、
妊婦さんは全ての運動において、
かかりつけの産科医のチェックをお忘れなくなさってください。